本書は、現代の小学生のためになるべく楽しく早く上達してほしいという願いのもとに書かれています。一巻からとても丁寧に学んできましたが、三巻では少しテンポ・アップして、いろいろな項目をいろいろな曲の中で実践的に学んでいきます。一巻から左手をコードの助けによって進んできましたが、このシリーズ終了後には、ツェルニー100番程度またはブルグミュラー25番練習曲集に入ることを目標としていますので、少しずつコードから離れて自分の力で左手を読み取る方向へと進んでいきます。しかしながら、小学生も高学年になるといろいろなことで忙しくなってきますので、なるべく少ない練習時間で進んでいけるように配慮しています。新しく習うのは、加線の音や十六分音符、ヘ長調とイ短調などですが、この三巻では子供たちが少しでも自分で音楽を作り出すことのすばらしさに触れられるよう、小学生向きの幅広いレパートリーから選んでいます。また、対応ワーク・ブックとして「小学生のためのぐんぐんワーク・ブック」が発売されていますので、楽典と譜読みをサポートする意味合いでぜひ併用してください。